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北九州発の終活情報誌
「もしもの広場」

転ばぬ先の杖

 「うちはお葬式が初めてなので、お寺さんを紹介してもらえないだろうか?」
「無宗教なので、どこの寺でも構わないから呼んでほしい・・・」
私が最近よく耳にする言葉です。
しかしどんな家にも、少なからずお墓なり、納骨堂なり「お骨の落ち着く場所」があるのではないでしょうか? 近くに無いから「お墓も納骨堂も無い」と言い切ってしまうのは少々乱暴なのでは・・・と思えてなりません。
近年は、核家族化がすすみ、実家と疎遠になってしまっている方も多いのではないかと思います。 そんな中「実家のお墓にゆくゆくは納骨しますので、とりあえずお経だけ・・・」の為の宗教家。
そして、「葬儀はよそでやってきたから、後は宜しく」と実家のお寺さんへお願いする。 代々ご先祖様を見守ってくれたお寺さんに対して、私はそんな扱いでイイの?と思うのですが、皆さんはどうでしょう?
宗教家は、お葬儀の為だけの存在ではありません。
日頃行き来しなくなったとはいえ、ご先祖様という絆で、皆さんとも深く関わっているのではないでしょうか? 例え遠くても、もしもの時どうすれば良いか。 今後どうしていけば良いのか。
菩提寺さんや神社、そして教会は、そんな心配事や質問を受け入れてくれる所ではないかと私は思います。
葬儀社が、宗教家を斡旋しているように言われる方がいらっしゃいますが、そうではありません。
私達は皆さんが宗教家とお話が出来るキッカケを作っているだけです。 相談する事は決して恥ずかしい事ではありません、知らずに冒す恥はあるでしょうが、知って冒す恥や間違いは少ないでしょう。 私が知っている宗教家の方々は、決して特別な人たちではありません。
冗談も言えば笑いもします。 気軽に相談出来ない方々ではありません。 お布施やお礼、その後の管理の事など、解らなければ宗教者に相談してみるのが一番ではないでしょうか?
転ばぬ先の杖として。

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