安置葬儀の流れ(北九州版)#1
安置
ご安置(宗教別のご安置作法)
葬儀社との打ち合わせを行います
ひとくちに葬儀の打ち合わせと言っても一体何をどう打ち合せればよいのか分からないという方がほとんどではないでしょうか。
そこで、もっとも大切となる”遺族側の意向”を葬儀社の担当者へ伝えるいくつかのポイントを説明いたします。
- とりあえずご安置を終えて落ち着いた段階で葬儀社とお葬式の内容について打ち合わせをします。この時、施主ひとりではなく、複数の遺族と一緒に打ち合わせをした方が良いでしょう。
- 葬儀の依頼に際して、施主の要望を具体的に伝えましょう。「宗教・宗派をどうするか」・「参列する範囲と人数」・「許容できる予算感」・「故人または施主が思い描いていた葬儀イメージ」「特にこだわりのある部分」等々、ご自身の分かる範囲で結構ですから、できる限り具体的に葬儀社の担当者へ伝えましょう。
きちんとした葬儀社(担当者)であれば、一つひとつの要望を丁寧に聞き取りながら適切なアドバイスを交えて打ち合わせを進めてくれます。 - 打ち合わせの最後には、必ず葬儀費用の総額がわかる見積書を受け取り、どのようなケースに於いて追加料金等が発生するのか等の確認をしてください。
(葬儀社によっては、基本部分だけの見積書を提示して、後で高額な追加請求が来るケースもあります)
寺院(神社・教会)への連絡します
- 菩提寺へ連絡して「枕経」をお勤めいただきます。(深夜の場合などは、翌朝に連絡するいった配慮も必要です)
- 宗教者と葬儀の日程や会場についての打ち合わせをします。(以前までは、遺族と宗教者で葬儀時間を決めることができましたが、現在は火葬場が予約制になりましたので下記の点にご注意ください)
北九州市地域での葬儀開式時間
の決定の仕方について
北九州市の火葬場は”完全予約制”となっております。
まず、火葬場の予約可能時間を葬儀社の担当者が調べてお伝えします。次に、その予約可能時間の中より、
ご遺族の希望や寺院の都合などを考慮して葬儀時間を決めて予約を取ります。人気の高い時間としては、
11時開式が最も多く、12時・13時と続きます。なお、通夜の開式時間は18時か19時がほとんどです。
親戚・知人・関係先などへの訃報通知
訃報の通知の仕方については、一般葬と家族葬では大きく異なりますので特に注意が必要です。
- 一般葬では、友人、知人、勤務先、関係団体、町内会など故人や遺族の関係先すべてに連絡します。この時、葬儀の日時や場所が決定してから通知するようにします。(身内への連絡と違い、至急ではない方々へ連絡する場合には深夜・早朝は避けて連絡します)
また、家族と言えども故人の交友関係をすべて把握しているわけではありませんので、各々の関係先へ訃報の連絡に協力をお願いします。
会社や団体に通知する際には、口頭による聞き間違いを防ぐためFAX等を利用して葬儀日程を記載した書面で伝えると良いでしょう。(葬儀社に依頼すれば手配してくれます) - 家族葬で行う場合には、訃報の通知は最小限に留めて慎重におこないます。
職場等のどうしても伝えなければならない相手先には、家族葬でおこなう旨を伝えて弔問を遠慮していただくよう理解を求めます。
近年、家族葬や直葬の増加に伴い訃報の連絡範囲を制限するケースが一般的になりつつあります。しかしその一方で、故人と親交の深かった方からはどうして知らせてくれなかったと悔やまれたり、後日に知った方々により自宅への弔問が続くようなケースがあるのも事実です。
お葬式をどのような形で執り行うかは、故人と家族の状況を考慮しつつ近親者でよく相談して適切に判断してください。
北枕
死者の極楽往生を願い遺体を安置する際に頭を北に向けて寝かせる事をいいます。
お釈迦様が入滅された(亡くなられた)ときの姿勢が「頭北面西」つまり頭が北、
顔と体を西に向けていたという故事に由来します。誰でもが知っている「釈迦涅槃
(ねはん)像」が、この姿勢です。
しかし、部屋の都合で、思い通りにならないこともしばしばです。北が無理なら西、それも無理ならどちら向きでも気にしないというのが、現代の北枕の解釈です。
守り刀
守り刀は武士の死者にはその枕頭に刀を置いた名残ともいわれますが、一般には遺体の死臭をかぎつけ、それをねらう悪鬼を防ぐ為に、魔除けとして刀を遺体の胸の土に置くという風習から、北枕に寝かした遺体のフトンの上に守り刀を置くようになりました。
守り刀は、現今では葬儀社の専用小刀となりましたが、昔は普段使っている鎌が使われ、埋葬後はその鎌をお墓の魔除けとしていました。刃先を遺体の顔の方向にむけないようにします。
三具足
三具足(みつぐそく・さんぐそく)は、仏具の呼称の一つで、香炉・燭台(火立)・花立各一つずつで一組となる仏具の事です。
本尊に向かって左側に花立、真ん中に香炉、右側に灯立を置きます。ちなみに五具足の場合は、香炉を中心に燭台一対、花立をその外に一対置きます。左右対称の形になります。
枕 経
枕経とは、死亡直後にご遺体を安置した枕元で檀那寺の僧侶がお経をあげることをいいます。また死後直後の遺族の心をサポートする意味ももっています。
通常は、枕直しをし、枕飾りをしたところで行われ、その後に戒名、葬式の手順など打ち合わせることが一般的となっています。